古賀春江資料室

洋画家・古賀春江(1895-1933)のデータベースを制作中です。

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無題

街を曲つて見つけたものですが
陶器製の人間がポツンと立つてゐました
頭の真上から太陽の光りの釉薬です
彼のなだらかな肩に手をかけて
私は彼に話しました
消極的な駝鳥といふ奴は
しばしばこういふ街角に立つてゐるものですよ
宇宙は何にしろボール紙製ですからネ
この真空管の中に行はれる充塡作用を知つてゐますか
今日はあそこのテーブルで幅の広いアネモネが待つてゐます
出かけねばなりません
さよなら
私は気がつくと自分の両肩を抱いて
一人でしやべつてゐたのでした

   (一九二九)



初出:詩画集『古賀春江』(1934年9月、春鳥会)
底本:古賀春江文集『写実と空想』(中央公論美術出版)p.136-137
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  1. 2014/09/11(木) 22:36:12|
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