古賀春江資料室

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荒城季夫

荒城季夫(あらき・すえお) 1894年1月10日〜?

美術評論家。東京都生まれ。1917年、早大英文学科卒。1925年に日仏芸術社に勤め、後に『日仏芸術』編集主任。1930年、日本美術学校教授、のち理事長。美術評論家として活躍。美術批評に科学的方法論の必要性を唱えた点で、その近代性が評価される半面、芸術の社会的な統制を安易に容認し、戦時下の美術統制を受け入れる弱点を有していたと批判される。とくに陸軍省情報部員と行った雑誌『みづゑ』(1941年1月)誌上の座談会「国防国家と美術」は、戦時下の美術統制に関する資料として歴史的に重要である。著書に『近代フランス絵画思潮論』(綜合美術研究所、1936年)、『古代美と近代美』(青磁社、1943年)などがある。1929年から1933年にかけて、美術雑誌で古賀春江の二科展出品作を評し、「二科に於ける近代性」(『みづゑ』296号、1929年10月)では「「海」や「鳥籠」に描かれたやうに機械美に対する人間の感情を暗示したところは、少しく説明に過ぎて響いてくるものが少いけれども、他の三作は此の人本来の純情を盛つたもので、微笑ましい限りである。中でも「素朴な月夜」は童話味たつぷりな美くしい抒情詩である。」と述べ、シュルレアリスム風の作品よりもクレー風の作品を高く評価している(註1)。


(註1) 荒城季夫「二科に於ける近代性」 『みづゑ』296号(1929年10月)pp.4-7

参考文献:
「荒城季夫」(文責:岡部幹彦) 『現代日本朝日人物事典』(朝日新聞社、1990年)p.82
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